Orca で AI に仕事を「並べて」任せてみた — 人がやるのは、頼む・確かめる・決めるの3つだけ

AI に仕事を1つずつ頼んで待つのではなく、無料アプリ「Orca」で2つ同時に並べて任せてみました。AI ごとに机を分けるので、お互いの作業がぶつかりません。人がやったのは、頼む・結果を確かめる・取り込むか決めるの3つだけ。任せる前に決めておくことと、毎回使っている頼み方のひな形も載せます。

Orca で AI に仕事を「並べて」任せてみた

📌 先に3行でまとめ

  • 🤖 AI に仕事を1つずつ頼んで待つのではなく、2つ同時に並べて任せてみました
  • 🗂️ コツは、AI ごとに机を分けること。机が別なら、2人の AI が同じ書類を同時に書き換えてしまう事故が起きません
  • 👀 人がやったのは、頼む・確かめる・決めるの3つだけ。そのかわり、任せる前に「やってはいけないこと」を必ず書いておきます

🤔 AI に頼むと、待ち時間が生まれる

ChatGPT や Claude に仕事を頼むとき、たいていはこうなります。

  1. 📝 頼む
  2. ⏳ 終わるまで待つ
  3. 👀 結果を見る
  4. 📝 次の仕事を頼む

1つずつなので、AI が作業している間、人は待っているだけです。

人の職場なら、こうはしません。仕事が2つあれば2人に振って、それぞれ進めてもらいます。AI でも同じことができないか、試してみました。


🏢 たとえるなら「机を分ける」

AI を2つ同時に動かすと、困ることが1つあります。同じ書類を、2人が同時に書き換えてしまうことです。

人の職場でいえば、1枚の原本を2人で同時に赤ペンで直すようなものです。どちらの直しが残るのか分からなくなります。

そこで今回は、AI ごとに机を分けて、それぞれに書類のコピーを渡しました。

  • 🗂️ 机Aの AI は、机Aのコピーだけを直す
  • 🗂️ 机Bの AI は、机Bのコピーだけを直す
  • 👀 人は、両方の直しを見比べて、よければ原本に反映する

使ったのは Orca(オルカ)という無料のアプリです。この「机を分けて、AI を並べて、様子を見る」ための道具です。


🐋 実際にやってみた

このサイトの裏側にある説明書きを、2か所直す必要がありました。どちらも小さな直しです。

  • 📗 仕事A: 説明書きの、古くなった1行を直す
  • 📘 仕事B: 経緯のメモに、1項目書き足す

これを2人の AI に同時に振りました。

左に2つの仕事が並び、真ん中で AI が作業を始めている画面

左に、2つの仕事(机)が並んでいます。回っているマークは「いま作業中」の印です。真ん中は、仕事Aの AI が依頼を読んで作業を始めたところです。

仕事Aは、1分かからずに終わりました。終わると、AI が報告を書いて止まります。

AI が「やったこと / 確かめ方 / 残ったこと」を書いて止まっている画面

報告は毎回、「やったこと / 確かめ方 / 残ったこと」の3つに分けて書いてもらっています。後で説明する、頼み方のひな形で決めているからです。


👀 人がやったのは3つだけ

① 📝 頼む

何をしてほしいか、どこまでやっていいか、何をしてはいけないかを書きます。今回は、課題を1件ずつ書いておくメモ(GitHub の Issue)を渡しました。

② 🔍 確かめる

AI が何を変えたかは、こういう画面で見ます。

変更前と変更後を並べた画面。消した行が赤、足した行が緑で表示されている

赤が消した行、緑が足した行です。Word の「変更履歴」と同じような見え方なので、中身が文章なら、専門知識がなくても読めます。

直してほしいところがあれば、その行にメモを書けます。

変更された行の下に、直してほしいことをメモしているところ

書いたメモは、ボタン1つで AI に送れます。AI には「どのファイルの、何行目に、こう書いてある」がまとめて届くので、場所を説明する手間がいりません。

AI にメモが届き、1行書き足して直している画面

今回は「もう1行足して」と送り、AI がすぐ直しました。

③ ✅ 決める

中身がよければ、原本に反映します。よくなければ、捨てればいいだけです。机ごと片付ければ、原本には何も残りません。


🛑 任せる前に決めておくこと

ここは大事なので、先に書いておきます。

今回使ったアプリは、AI が操作のたびに確認を求めない設定が標準になっていました(設定で、確認ありに変えられます)。2つ並べた AI が、どちらも「これをやっていいですか?」で止まっていたら、並べた意味がないからです。

そのぶん、やってはいけないことは、最初の依頼に必ず書きます。私の場合はこうです。

  • 🚫 外に出す操作はしない(メールの送信、公開、支払いなど)
  • 🚫 原本には直接さわらない。反映するかどうかは人が決める
  • ❓ 迷ったら、勝手に決めずに質問を書いて止まる

もう1つ。一度に並べるのは3つまでにしています。AI には使える量の上限があって、並べるほど早く減るからです。この記事の準備をしている間にも、上限の9割を使い切りかけました。


📋 毎回使っている頼み方のひな形

AI に仕事を振るとき、毎回ほぼ同じ文面を添えています。

  • 📖 まず、依頼の本文と、そこに付いたコメントを全部読む
  • 🗂️ 作業は、この机(コピー)の中だけでする
  • 🚫 外に出す操作はしない。反映するかは、人が変更を見て決める
  • ❓ 決めきれないところは、勝手に決めずに質問を書いて止まる
  • 📝 終わったら「やったこと / 確かめ方 / 残ったこと」を短くまとめて止まる

これは、Orca を使わなくても、ChatGPT などに仕事を頼むときにそのまま使えます。特に最後の「報告の形を決めておく」は効きます。報告の形が毎回同じだと、確かめるのが楽になるからです。


🙋 これがあなたに何の関係があるのか

  • 🏢 AI に仕事を任せることを考えている会社の人 — 「AI が作業し、人は確かめて決める」という分担は、コードに限らず使える考え方です。大事なのは、AI の作業を原本から切り離しておくことと、最後に人が判断する場所を残しておくことです
  • 👩‍💼 ChatGPT などを毎日使っている人 — 上のひな形の「やってはいけないこと」と「報告の形」だけでも、明日から試せます
  • 🧑‍💻 実際にこの画面を使ってみたい人 — 操作の手順は、エンジニア向けにOrca の使い方に全部まとめました

🧭 まとめ

AI を並べて任せてみて分かったのは、人の仕事が「作業」から「確かめて決める」に変わるということでした。

そのために必要だったのは、机を分けること、やってはいけないことを先に書くこと、報告の形を決めておくこと、の3つです。どれも道具の話ではなく、仕事の渡し方の話です。人に仕事を振るときと、実はあまり変わりません 🐋

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